脳卒中の診断には、CT検査(コンピュータ断層撮影)、MRI検査(核磁気共鳴画像)など様々な検査で、脳卒中の種類を判定します。
脳卒中を知る
脳卒中の検査について
CT検査
X線を用いて輪切りの画像を撮影する検査です。
頭部CT検査では、CT画像で脳の白い部分が出血部位と判断します。脳梗塞は黒く写りますが、発症から間もない時間では、はっきりと写らないことがほとんどです。詳細な脳血管の状態を確認するために、造影剤を用いて検査することもあります。
頭部CTの検査時間は5〜10分程度、造影CTの検査時間は10〜15分程度です。
MRI検査
強い磁気と電磁波を利用し、体内の状態を撮影する検査です。
CTでは分からなかった急性期の脳梗塞を発見するのに有用です。また、MRAでは脳血管を描出し、動脈瘤や動脈の狭窄や閉塞を確認することができます。
頭部MRIの検査時間は20〜30分程度です。
脳血流検査
脳血流の変化を見つけることができる検査です。
脳梗塞や脳動脈の狭窄症における局所脳血流の変化を確認します。
脳血管造影検査
局所麻酔下で足の付け根または腕の動脈を穿刺し、カテーテルという長い管を体内に入れ、造影剤を用いて脳血管を撮影する検査です。
MRAや造影CTよりも詳細な血管の状態(脳動脈瘤や動脈狭窄、血管奇形など)が分かります。
検査時間は1時間30分〜2時間程度です。当院でこの検査をするためには2泊3日の入院が必要となります。
心臓・血管エコー(超音波検査)
心臓エコーでは、心原性脳塞栓症の原因となる心臓内の血のかたまり(血栓)の有無を確認します。血管エコーは低侵襲で、首にある動脈(頸動脈)の検査に有用で、コレステロールが蓄積してできたかたまり(プラーク)の性状、狭窄の程度、血流の状態が分かります。